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GUAPOさんの作品 「夢のエリプソスのディナー」

  • ■列車: ユーロスター・イタリア、エリプソス、DB、TGV
  • ■旅先: イタリア(フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノ)、スペイン(バルセロナ)、ドイツ(フランクフルト)、フランス(パリ、ニース)
  • ■時期: 2011年3月18日
夢のエリプソスのディナー
 新婚旅行で、ヨーロッパ周遊を選んだ私たち。イタリア国内はフィレンツェを起点にユーロスター・イタリアで街めぐり。ミラノからスペインは、従兄からその魅力をたっぷり自慢されていた"夢のエリプソス"で。その後フランクフルトに飛び、DBでパリへ。最後はTGVでニース。盛りだくさんの移動には、ユーレイルパスが大活躍でした。あらかじめ指定席を取っていましたから、乗車の際も不安がありません。

 すべて一等車での移動でしたが、ユーロスター、DBではウェルカムドリンクが振る舞われました。スパークリングワインとちょっとしたおつまみで、良い気分での移動です。日本の新幹線とはまた違う、優雅な雰囲気を感じることができました。

 今回の旅で一番楽しみにしていたもののひとつが、エリプソス。グランクラスを予約しており、夢のディナーフルコースに、ワインもフリー。電車の旅の粋を満喫できるということで、出発の時間が近づくと喜び勇んでミラノ中央駅に向かいました。

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 ホームに入ると、、、居ました。白地に紫とオレンジのライン。スペイン国鉄Renfeのカラーに塗られ、他のイタリア列車とは一味違う雰囲気を醸し出すエリプソスです。乗車券を確認し、指定された車両に乗り込みます。

 すると、綺麗な女性の車掌さんが、何やら申し訳なさそうな顔をして待っていました。スペイン語なのか、何を話されているのか理解できない私たちに差し出された一枚の紙。文章の中に赤い線が引かれた部分を見ると、「ストライキ」の文字が!まさか、ここで電車が動かないのかと唖然としていると、どうもコックがストライキと言っている模様。そう、エリプソスは動くのですが、一番の醍醐味であるディナーと、ドリンクがストライキで出てこないというのです。

 駅の自販機で何か売ってるから、出発までに買ってきてと言われた私たちは、慌ててホームに戻り、あるだけの小銭でサンドイッチやら飲み物やら買い込みます。そして個室に戻り、ほどなく出発。とりあえず無事に出発できて良かったという安堵の気持ちから、あれだけ期待していた豪華ディナーコースがサンドイッチになってしまった、という落胆に変わるまでに、そう時間はかかりませんでした。

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 広いとは言えない個室で食事するのも寂しさが増すので、誰もいない、綺麗に片づけられた食堂車に乗り込み、仕方なくサンドイッチを口にしていると、先程の車掌さんがやってきました。すいませんね、とばかりの会釈の後で、「明日の朝はパンと飲み物がご用意できますから、ブッフェで受け取ってください」とのこと。朝が用意できるなら夜も用意してくれたらいいのにと思いながらも、夜が更けてゆきました。

 翌朝、また広々とした食堂車でパンの配給を待ち構えようとしていると、同じ境遇の先客夫婦が居られました。散々だね、と気持ちをこめて肩をすくめると、言葉がなくとも気持ちが通じたようでした。

 カーテンを開け、景色を眺めていると、電車が動きを止めます。不思議に思っているとその先客が「スペインに入ったんだよ」と教えてくれました。程なく、待っていたパンの配給がはじまり、例の車掌さんが知らせに回ってきます。スペイン国鉄だけに、スペイン国内に入ればフォローができるのだそう。食料を積み込み、また走り始めると左手に地中海の朝の景色が広がります。朝日に照らされた姿を眺めながらのパンは、味はともかく十分に美味しく感じました。そして残りの時間をのんびりと過ごし、スペイン料理を美味しくいただこうじゃないかと気持ちを切り替えたころに、バルセロナ・フランサ駅に到着したのでした。

 今回の旅ではヨーロッパ内の移動に電車、飛行機、車と色々な手段を使いました。その中でも電車での移動は、それぞれの国の個性も反映していて本当に楽しい時間でした。次にヨーロッパ旅行をする際も、またぜひ電車の旅を楽しんでみたいと思います。

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