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長谷良直さんの作品 「マッターホルンの見える村」

  • ■列車: IC、ゴルナーグラート鉄道
  • ■旅先: スイス・ツェルマット、ゴルナーグラート
  • ■時期: 2008年9月16日
マッターホルンの見える村
 2008年9月15日、スイス・シオンのワイナリーを出発した我々4人は、本日の宿泊地マッターホルンの麓にある標高1,608 mスイス・ヴァレー州ツェルマットへ普通列車で向かうところである。列車は日本のような混雑はなく、4人がけのボックスシートで大きな窓から景色をゆっくり楽しめる。乗り換えのフィスプ駅までは、比較的平坦で、ローヌ川に沿ってののどかな風景である。一転してフィスプ駅からツェルマットまでは、坂を登ってゆき谷沿いに進み、山の景色を楽しめた。シオンから、約2時間の行程で19時にはツェルマット駅に到着した。大きなスーツケースは、スイス国内の主要駅間であれば当日届けてくれるファストバゲージを利用したので、ツェルマット駅で荷物をピックアップする。このシステムがなければ、我々は大きな荷物を抱えながら観光しなければならず大変なことになるだろう。このようなシステムがしっかりと確立しており、さすが観光立国のスイスであると感心した。

ツェルマット2.jpgのサムネール画像
 さて、ツェルマットと言えば、みどころはなんといっても標高4,478mのマッターホルンの姿である。駅から歩くとすぐその勇姿を拝むことができる。孤立峰であることに加え、鋭角に切り立った特徴的な風貌は、圧倒的な存在感で記憶に焼き付いた。マッターホルンを眺めながら、明日の観光に向けて疲れをいやすべく、ホテルにチェックインする。荷物を置き、休憩する間もなく、胃袋を満たしに街のレストランへ向かう。チーズフォンデュ、ラクレット、大麦のスープを注文した。スイスへ来たなら当然チーズフォンデュは外せないが、ここではトマト入りチーズフォンデュを頼んだ。普通のチーズフォンデュと異なり、赤い色をしており、ほのかなトマトの酸味が食欲をそそる。大麦のスープは、大麦とヴァレー州特産の干し肉が入ったダシの効いた一品であり、非常に美味しい。

 次の日、ツェルマットの天気はあいにくの曇りで、マッターホルンは雲の中にあった。今日は3,883 mに位置するヨーロッパで一番標高の高い展望台であるマッターホルングレーシャーパラダイスへ、ロープウェイで向かった。ツェルマットは曇りであったにもかかわらず、雲の上の展望台は晴天であった。スイスの屋根であるアルプスの山々、マッターホルンはもちろんのこと、遠くモンブランまで一望でき、その爽快な眺望は筆舌に尽くしがたいと言ってもいいすぎではないであろう。






ツェルマット3.jpgのサムネール画像
 さて、ふもとのツェルマットに戻ってきた我々は、今夜の宿泊地であるゴルナーグラートへ向かう登山列車に乗った。この登山列車はスイス国鉄(SBB)ではなく、ゴルナーグラート鉄道によるものだが、スイスパスの割引が効き、標高1,608 mのツェルマットから、標高3,089 mのゴルナーグラート駅までを約40分で結ぶ。オレンジ色の車体で、ほとんどが窓となっている列車に乗り込んだ我々は、景色が一番良く見えると思われる場所に各自が陣取った。ツェルマットを出発して10分程度で、列車は急勾配の線路を進む。右手には、マッターホルンが、左手には森林限界を超えて木々が少なくなり土が露出した風景が見える。ゴルナーグラート駅の近くには、唯一の山岳ホテルがあり、そこが本日の宿泊地である。標高が高いせいか、ホテルに行く道のりを歩くだけで息が苦しくなる。マッターホルンやモンテローザといった、アルプスの名峰がすぐ手の届くところにあり、目の前には巨大な氷河が流れている。日が落ちてなお、月明かりによってアルプスの雄大な姿が残っている。満天の星空の中の山々は、すばらしく美しい。再びこの場所に来て、また同じ景色を見てみたいものだ。

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