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タムラマサノリさんの作品 「スイス列車の旅を終えて」

  • ■列車: ベルニナ エクスプレス
  • ■旅先: スイス
  • ■時期: 2012年10月2日
スイス列車の旅を終えて
 今年結婚50周年を迎えたお祝いに、スイス在住の娘がスイス鉄道の旅をプレゼントしてくれた。急に話がトントン拍子に進み、あれよあれよという間に日程表がメールで送られ、自分達の意見を入れる間もなく、すっかり娘の計画に沿い、直接スイス入りは遠距離のため、モスクワ経由でチューリッヒに入ると言うスケジュールであった。

 モスクワまでは日系航空会社で楽々とフライトし、モスクワからはスイス航空に乗り継ぎチューリッヒ入りした。ロシア語は全く通じず何となく二人で心細い思いをしていたが、チューリッヒ空港で娘の出迎えを受けてやっと一安心。いよいよ待望の鉄道旅行が始まる。

 年寄りの長旅はきついだろうと、レイルヨーロッパで4日間の1等席のスイスパスを用意してくれ、まさに大名旅行であった。空港駅から先ずクールを経由してサンモックまで移動、食堂車へと洒落込んで先ずワインで乾杯して、再会とこれから4日間の鉄道の旅の安全を祈念した。この地方はドイツに近接しておりドイツ語の看板とドイツ語が飛び交い、車内販売のワゴンも販売員もユニークであった。

 いよいよ憧れの絶景ルートを走るベルニナ特急のあの赤い車両が目の前に、テレビで見ていた憧れの列車に胸を弾ませて乗車、パノラマ車両からのベルニナの谷、手が届くほどに迫る4000m級のビッツ・ベルニナ山とモルテラッチ氷河、座席を右に左に移動しながらアルプスの景観を堪能した。ハイライトは何と言っても美しい円を描くループ橋。幸いにも雲一つ無い快晴に恵まれ、カメラを抱えて座席が暖まる間も無い程の2時間20分であった。座席のテーブルには路線図があり、日本とは異なったサービスに感心。又、沿線の小さな駅の近くの集落には必ず教会の塔がそびえ立ち、その地域の人達の心のよりどころになっている事が伺えた。いつもテレビの画面を通して憧れていた氷河特急、ベルニナ特急、登山鉄道、今現実に乗っているという実感、携帯電話でも写真を撮って、日本の知人にもその感動の一端を伝えようと、早速メールに添付してその感動を分かちあった。

 テラーノはイタリア領、勿論イタリア語でレストランのメニューもチンプンカンプン、昼食休憩して次の目的地に向かうが、レールパスはバスにも有効と言うことで、テラーノからスイスの国境をノンストップで越えルガーノへ。事前に金婚記念とホテルに伝えてあったらしく、同料金でワンランク上のスイートルームに宿泊することが出来、リッチな気分で一夜を満喫した。ルガーノはスイス領であるがイタリア的で、イタリア旅行の感覚でルガーノ湖畔の散策を楽しんだ。

 午後から列車を乗り継ぎ約半日の旅であったが、ゆったりとした列車のお陰で大して疲れる事なく、又、乗り継ぎに荷物を引いての老人を見かねてか、女性車掌さんが乗り継ぎ列車の車内まで荷物を運びあげてくれたのには感謝。アイガーの風光明媚な景色が自慢の小さな山岳リゾートであるグリンデルワルドへ、ここは日本人観光客も多いらしく日本語観光案内所もあり、何となく心強かったがシーズンオフらしく日本人に会うことは無かった。ホテルの窓からアイガーが目前に迫り、明日はヨーロッパ最高峰の3454mのユングフラウ駅へ。このユングフラウ鉄道は今年で開通100年を迎え、、アイガーとメンヒの山中を通ってユングフラウヨッホへと約80%のトンネルで貫いており、高速エレベーターで上った展望台(3571m)からのユングフラウ、メンヒ、アイガーなどの大パノラマ風景を運良く展望することが出来き、日本語の到達証明書を記念に頂いた。

 山頂駅の売店で絵はがきを購入して、山頂からのメッセージを日本の昔懐かしいポストに投函して、その感動を日本に伝えた。

DSCN1317.JPGのサムネール画像
 翌日はインターラーケンから列車を乗り継ぎ、モントルー駅へ、ワイン列車で優雅な一時をと考えていたが昨夜からの体調不良で断念。モントルー港から1時間半の船旅でローザンヌへ向かいユネスコ世界遺産のワイン畑を見ろと言われるが元気無く、モントルーからジュネーブまでは最後の列車の旅で、振り返ってみるとスイスの端から端まで列車の旅をして、航空機では味わえない車窓からの、綺麗に刈られた丘と牧舎、線路の近くでゆったりと草をはむ乳牛、正に絵はがきや映像で見たと同じ風景がどこまでも続き、美しいスイスの風景を堪能した。

 しかし、言葉もドイツ語圏・イタリア語圏・フランス語圏と地域によって異なり、娘の案内がなければ到底二人旅は無理で、いろいろな人たちのサポートを受けながら2週間の旅を無事終えることが出来て感謝をしている。

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